歯の黄ばみ・くすみを解決!原因別の改善法
こんにちは。院長の坂口です。
3月は桜をはじめとした花々が
全国的に咲き始めることから、
旧暦の別称で
「花見月(はなみづき)」や「花月(かげつ)」
とも呼ばれる月です。
きれいな桜の下での
お花見を楽しみにされている方も
多いのではないでしょうか。
季節ごとの花の色の移ろいは趣がありますが、
歯に関しては変わらない白さを保ちたいものです。
そこで今回は、歯が変色する原因と
対処法をご紹介します。
◆日ごろの食事も要注意!歯の表面の変色
鏡を見たときに気になる歯の黄ばみやくすみ。
これらの変色にはさまざまな原因があり、
それぞれ改善方法も異なります。
そのうち、歯の表面から変色する原因として、
以下のものが挙げられます。
・色素による着色
コーヒーやお茶、タバコに含まれる色素などが
歯の表面に付着することで、
黄ばんだりくすんで見えたりすることがあります。
・むし歯
初期の段階では白っぽくなりますが、
やがて進行すると歯に穴が開き、
黒っぽく見えるようになります。
・修復物(つめもの、かぶせもの)由来の変色
過去に歯の治療で使用した金属の修復物が
劣化することで金属部分が溶け出し、
黒っぽい色が着くことがあります。
◆歯みがきでは落とせない!?歯の内面の変色
歯の変色は先程のような
歯の表面への影響がイメージされがちですが、
実は、全く異なる原因で
歯の内面から変色することもあります。
下記にその例をご紹介します。
・神経をとった歯
過去の治療で神経をとった歯は、
時間が経つと黒く見えることがあります。
・加齢変化
加齢によって歯のエナメル質が薄くなる反面、
内側の象牙質は厚みを増します。
これにより、歯が黄ばんで見えるようになります。
・抗生物質による変色
歯が作られる時期に
テトラサイクリン系の抗生物質を服用すると、
象牙質の変色が起こり、黄色や褐色、
やがて暗紫色へ変色することがあります。
◆変色の原因に応じた改善法
歯の変色は見た目に影響を与えるだけでなく、
笑顔を見せるのをためらわせたり、
人と話すときに自信を失わせたりと、
心理面にも大きく影響します。
まずは、原因に合った改善方法を見つけていきましょう。
・表面の着色汚れにはクリーニングを徹底
飲食物由来の着色汚れは、
日常の歯みがきで
ある程度落とすことができます。
適正な分量の歯みがき剤を使用して
丁寧に磨きましょう。
また、歯にこびりついた頑固な着色は、
歯科医院で行う専門的なクリーニングで
きれいに落とすことができます。
・歯科治療で根本から解決
むし歯や神経のない歯、
薬剤が原因で生じた変色は、
歯のクリーニングなどでは改善できません。
これらのケースに対しては、
原因に応じた専門的な歯科治療が必要となるため、
歯科医院へ相談しましょう。
◆春の新生活、白く輝く歯で
自信ある笑顔を!
新しい出会いが増えるこの季節は、
清潔感のある白い歯が
周囲に与える印象をより魅力的にしてくれます。
歯の変色にお悩みの方は、
原因を明らかにして
適切な対処を行うためにも
お早めに歯科医院へご相談ください。
坂口歯科・矯正歯科
〒802-0038
福岡県北九州市小倉北区神幸町10番3号
TEL:0120-53-2660
URL:https://sakaguchishika-kyouseishika.jp/
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/u6Tewoc2sf6YUTGi9
10代に異変多数!顔のゆがみは口の中に原因が⁉
こんにちは。院長の坂口です。
2月28日は日本で初めてビスケットが作られたことから
「ビスケットの日」とされています。
ビスケットの歴史は古く、古代ヨーロッパ人が
航海に携えた硬い保存食が
起源と言われています。
現代では広く親しまれているビスケットですが、
最近、若い世代ではこのような硬い食べものよりも、
やわらかい食べもののほうが
好まれる傾向にあります。
そして、この傾向が
身体の発達に深く関わる問題として
注目されています。
◆高齢者よりも深刻!10代の「食べる力」
近年、若い世代を中心に
「硬い食べもの離れ」が進んでいます。
これは、10代のお口の機能の発達に
深刻な影響が及んでいることを
暗に示しています。
日本歯科医師会の調査によると、
10代の2人に1人が
食事中にあごの疲れを感じており、
その割合は70代の2.7倍に及ぶことがわかりました。
同調査ではほかにも、若い人の間で
「滑舌が悪い」「食べこぼしが多い」
といった症状も多数報告されており、
10代の「食べる力」の低下が大きな問題となっています。
これらの症状は「口腔機能発達不全症」として、
近年歯科医療の現場でも重要視されています。
◆顔つきや発音にも影響?
「口腔機能発達不全症」とは
口腔機能発達不全症は、
2018年に新しく保険適用となった病名で、
18歳未満の子どもに見られる、
口腔機能の発達の遅れを示しています。
「食べる」「話す」「呼吸する」
といった日常の動作は、噛む筋肉や
あごの骨の発達にも深く関わっています。
これらの機能が
十分に発達しないまま放置すると、
筋肉やあごの正常な発育が妨げられ、
次のような問題を招いてしまうおそれがあります。
・歯並びやかみ合わせが悪くなる
・顔の形にゆがみが生じる
・発音が不明瞭(滑舌が悪い)
・鼻腔や気道が狭くなり、呼吸がしづらくなる
・噛む力の低下により、成長期に必要な栄養が不足する
◆早期の対応が重要!今すぐチェック!
口腔機能発達不全症は
早い段階での気づきと適切なケアにより、
多くの場合で改善が期待できる病気です。
一方で、「食べこぼし」や
「ゆっくり食べる習慣」など、
その兆候は子育ての日常でよく見られるものも多く、
そのまま見過ごされてしまうことも
少なくありません。
口腔機能発達不全症は、
「食べる」「話す」「その他(体格など)」の
各項目のチェックリストにより診断されます。
以下に基準の一部を記載しますので、
これらをはじめ、お口の機能に不安がある場合は、
お早めに当院までご相談ください。
□咀しゃく時間が長すぎる(または短すぎる)
□食事の量や回数が多すぎる
(または少なすぎる、ムラがある)
□「カ・サ・タ・ナ・ラ」行がうまく発音できない
□いつも口を開けて息をしている
□睡眠時のいびきがある
坂口歯科・矯正歯科
〒802-0038
福岡県北九州市小倉北区神幸町10番3号
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放置NG!頬の内側を噛む原因と対処法
あけましておめでとうございます。
院長の坂口です。
毎年1月7日は七草がゆを食べて邪気を払い、
1年の無病息災を願う「七草の日」です。
七草がゆをはじめ、
日々の食事を楽しみつつ
十分な栄養を取り込むためにも、
お口の状態は常に良好に保ちたいですね。
しかし、ふとしたときに頬の内側を噛んでしまうと、
食事の楽しみにも影響を及ぼします。
中でも、頬を噛む頻度が高い方は
さらなるトラブルに繋がるおそれがあるため
要注意です。
そこで、今回は頬を噛んでしまう原因と
対処法をご紹介します。
◆原因1:歯ぎしり・食いしばり
頬を噛む原因として、
歯ぎしりや食いしばりが
挙げられます。
歯は本来、噛んだときに
頬を巻き込まない形状をしています。
しかし、夜間の歯ぎしりや
日中の食いしばりによって
徐々に歯は削られていきます。
これにより歯の形や
かみ合わせが変化することで、
頬を噛みやすくなってしまうのです。
このようなケースには、
専用のマウスピース(ナイトガード)の
使用が有効です。
主に就寝時にナイトガードを着用して
歯を保護することで、
頬を巻き込んで噛むリスクを
減らすことができます。
◆原因2:親知らず
親知らずも頬を噛みやすくなる
原因のひとつです。
お口の中では奥歯に行くほど、
歯と頬の粘膜の距離が近づきます。
その中でも、親知らずは
お口の最も奥に生えるため、
頬の粘膜と接触しやすくなります。
とくに、親知らずは
真っすぐに生えないことも多く、
横向きや斜め向きに生えてくると
接触するリスクが高まります。
このように、親知らずが原因で
頬を噛みやすくなった場合は、
主に抜歯などの方法で改善を目指します。
◆原因3:かぶせもの・入れ歯のトラブル
歯科での治療直後に頬を噛みやすくなった場合、
新たに入れたかぶせものが
お口に合っていないことが考えられます。
また、入れ歯をお使いの方は、
長年の使用により、
入れ歯の歯がすり減ることで、
頬の内側を噛みやすくなります。
これらが原因と思われる場合は、
歯科でかぶせものの調整や、
入れ歯の修理、作り直しなどを行い、
改善に向けた対処をしていきます。
◆症状に心当たりがあれば早めの相談を!
食事中など、
まれに頬の内側を噛む程度であれば、
さほど気にはならないかもしれません。
しかし、これが何度も繰り返されると、
食事の楽しみを損なうだけでなく、
口内炎などのトラブルを
引き起こすおそれもあります。
お口の快適な状態を保つためにも、
たびたび頬を噛んでしまうことに心当たりがあれば、
まずはお気兼ねなく当院へご相談ください。
坂口歯科・矯正歯科
〒802-0038
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12月の小倉の街
こんにちは。坂口歯科・矯正歯科です早いものでもうすぐ大晦日!
2024年も終わりが近付いています。
皆さまにとってどのような1年だったでしょうか。
やり残したことをしっかりと整理して、新たな気持ちで2025年のスタートを切っていきましょう。
さて12月になると、北九州市小倉の街は、クリスマスのイルミネーション一色になります。
地域のイルミネーション情報サイト でも、おすすめスポットが多数紹介されていますね。
撮影を楽しめるポイントもあちこちにありますし……。

鴎外橋もこのように彩られます。
見慣れたビジネス街 も、この時期はまるで別世界のよう。

柴川周辺では今年、華やかな音楽に合わせて、色鮮やかな「レーザー」×「ムービングライト」のショー が連日開催されています。

各スポットのライトアップは17:00から始まっています。
近隣にお住まいの方はぜひ見に行ってみてくださいね。
坂口歯科・矯正歯科
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口臭の原因は舌にあり!?正しい舌ケアでいざ改善!
こんにちは。院長の坂口です。
12月13日は「煤払い(すすはらい)の日」です。
古来より、この日に家中を清めて
新年を迎える準備をする習慣があり、
これが現在の「大掃除」の
ルーツになったといわれています。
今年のうちに身の回りをきれいにして、
気持ちも新たに新年を迎えたいですね。
さて、大掃除と同じくして、
お口の中も汚れを落として清潔にし、
日々快適に過ごしたいものです。
実は、お口の中では歯だけでなく、
舌の汚れもさまざまなトラブルの
原因となり得るため、注意が必要です。
◆舌の白い汚れの正体は?
鏡の前で舌を出したとき、
まるで薄雪が積もったように
表面が白くなっていることはありませんか?
この白い付着物は
「舌苔(ぜったい)」と呼ばれるもので、
食べかすやだ液の成分、口内ではがれ落ちた粘膜、
細菌などが原因で発生する舌の汚れです。
実は、この舌苔が
口臭の主な発生源となっているのです。
これは、舌苔に含まれる細菌が
悪臭のもととなる物質を作り出すためで、
舌苔が厚くなると
口臭も強くなってしまいます。
さらに、舌苔が厚くなると味覚を鈍らせ、
味を感じにくくさせるおそれもあるため、
気になる方はしっかり対処しましょう。
◆舌苔が増えやすくなる環境に要注意!
先に述べたように、舌苔は厚くなるほど、
口臭などの悪化リスクが高まります。
とくに、以下の環境下では
舌苔が厚くなりやすいため、注意が必要です。
・不衛生な状態
歯みがきが不十分な場合、
口内が不衛生になり、菌やはがれた粘膜が
舌に付着しやすくなります。
・乾燥した状態
口内でだ液の分泌量が減少し、
だ液が持つ自浄作用や
殺菌作用が十分に機能せず、
舌苔が厚くなる原因となります。
口呼吸やストレスなど、
無意識な習慣も乾燥の原因となるため、
日頃から意識的に対策することが望ましいです。
◆今日から実践! 正しい舌ケア法
舌苔を予防・除去するためには
「舌ケア」が効果的です。
以下のポイントをおさえて、
毎日の習慣にしましょう。
・専用の舌ブラシを使用する
表面を傷つけないように、
やわらかい素材の舌ブラシの使用がおすすめです。
・奥から前方へ、一方向に動かす
舌の奥から前方へ、
一方向に優しく舌ブラシを動かします。
少しずつ横に移動しながら、
3回程度で汚れをかき出しましょう。
・1日1回、起床時に行う
寝ている間に細菌が増殖するため、
朝一番のケアがおすすめです。
・やりすぎに注意
舌はとてもデリケートな部位です。
一度にすべての舌苔を取り除こうとはせず、
数日かけて少しずつケアしていきましょう。
◆舌ケアの疑問は歯科医院で解決!
舌のお手入れは
ご家庭でも簡単に行えますが、
誤ったケアは思わぬトラブルを
引き起こすおそれがあります。
力を入れすぎたり、
過度にケアを行ったりすると
舌を傷つけてしまい、
かえって口臭が強くなることもあるため
注意が必要です。
当院では、一人ひとりのお口の状態に合わせて、
正しい舌ケアの方法をアドバイスしています。
舌の状態にお悩みがある方は、
お気軽にご相談ください。
坂口歯科・矯正歯科
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治療後も油断禁物!つめもの・かぶせものの寿命
こんにちは。院長の坂口です。
今年の11月7日は暦の上で
冬の始まりを告げる立冬です。
来る寒さに備えて、冬支度を始める方も
多いのではないでしょうか。
暖房器具や冬物の衣類は
早めに手入れを済ませて準備しておきたいですね。
さて、お口においても日ごろの手入れが欠かせませんが、
実は、治療した後のつめものやかぶせものも、
その後のセルフケアやチェックが大切です。
そこで今回は、
治療後のつめものやかぶせものの注意点について
お話ししていきます。
◆一生モノじゃない!?
つめものやかぶせものの寿命
歯科で治療を受けて、
つめものやかぶせものが入ると
「これで一安心」
と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、この時点では歯の不安を
完全に払拭することはできません。
これらの修復物には寿命があり、
ある調査では金属のつめもので5.4年、
かぶせもので7.1年、ブリッジで8年が
それぞれの平均使用年数といわれています。
では、なぜつめものやかぶせものは
”一生モノ”ではないのでしょうか。
それは、治療後もお口の中は
環境や状態が常に変化し、
過酷な環境にさらされているからです。
このような環境下において、
治療した部位が同じ状態を長く保ち続けるのは
非常に困難なのです。
◆つめもの・かぶせものの寿命を縮める
危険な因子
つめものやかぶせものの寿命は、お口の中の
さまざまな要因によって左右されます。
たとえば、無意識での歯ぎしりや
食いしばりのくせがある人は、
つめものやかぶせものに非常に強い力が加わり、
やがて割れたり欠けたりするおそれがあります。
また、かみ合わせの変化も
つめものやかぶせものが取れたり
外れたりする要因となり得ます。
これは、治療時点では歯にフィットしていても、
年月とともにかみ合わせのバランスが変わることで
余計な負担がかかるためです。
このように、同じような状況下で入れた
つめもの・かぶせものでも、
個々のお口の状態や習慣などによって、
その寿命が大きく変わってくるのです。
◆見逃されがちな「二次むし歯」に要注意!
つめものやかぶせものの寿命に
影響を与える要因で、もうひとつ忘れてはいけないのが
「二次むし歯」です。
これは一度治療した部位に再度発生するむし歯で、
つめものやかぶせものの装着後であっても、
やがて劣化により生まれたすき間に菌が入り込み、
再び歯を溶かしていきます。
二次むし歯は
自覚症状がないまま進行することが多く、
レントゲンをとって初めてその存在に
気づくことも少なくありません。
そして、二次むし歯が進行すると、
つめものやかぶせものの適合性が悪くなり、
やがて外れてしまうおそれがあるのです。
そのため、定期的なチェックによる
早期発見が重要となります。
◆長持ちの秘訣はプロのチェック
つめものやかぶせものを長持ちさせるためには
毎日のセルフケアにくわえ、
定期的な歯科受診が欠かせません。
繰り返す治療に悩まされないためにも、
治療後も定期的な受診を継続して、
お口のトラブルを未然に防ぎましょう!
坂口歯科・矯正歯科
〒802-0038
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インビザラインのマウスピースの装着時間が短いとどうなる?リスクを解説
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザラインで歯並びを整えるためには、マウスピースを1日20〜22時間装着しなければなりません。
「マウスピースの装着時間が短いとどうなるの?」「装着時間を守れなかったときはどうしたらいい?」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
インビザラインはマウスピースで歯に圧力をかけて歯を移動させる治療法です。マウスピースの装着時間が不足すると計画通りに歯が動かないため、装着時間を守ることが大切です。
今回は、インビザラインのマウスピースの装着時間や、装着時間が短いことによるリスクについて解説します。インビザラインを検討中の方や、インビザラインで治療中の方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのマウスピースの装着時間
インビザラインのマウスピースの装着時間は1日20〜22時間です。基本的に食事と歯磨きのとき以外はマウスピースを装着して過ごすことになります。
インビザラインはマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法なので、歯科医師から指示された装着時間を守ることが大前提です。
長時間の装着を負担に感じる方もいるかもしれませんが、装着時間を守ることで計画通りに歯が動き、治療期間を最小限に抑えられます。
インビザラインのマウスピースの装着時間が短いと
インビザラインのマウスピースの装着時間が短いと、以下のリスクがあります。
・理想の歯並びにならない
・噛み合わせが悪くなる
・後戻りする
・治療期間が延びる
それぞれ詳しく解説します。
理想の歯並びにならない
マウスピースの装着時間が短いと、歯が正しい位置に移動せず理想の歯並びにならない可能性があります。
マウスピースを自分で着脱できるのがインビザラインのメリットですが、自己管理が治療効果を大きく左右することを理解しておくことが大切です。
噛み合わせが悪くなる
マウスピースの装着時間が短いと噛み合わせが悪くなる可能性があります。マウスピースで歯に力を加えていない状態が続くと、誤った方向に歯が動く可能性があるのです。
噛み合わせが悪くなると治療計画の修正やマウスピースの追加が必要になる場合があります。治療期間が延び、追加費用が発生する可能性もあるため注意が必要です。
後戻りする
後戻りとは、矯正治療で動かした歯が元の位置に戻ろうとする現象のことです。マウスピースの装着時間が短いと歯に適切な力を加えられず、後戻りを起こす可能性があります。
矯正治療中の歯は不安定で動きやすくなっているため、マウスピースを外すと歯が元の位置に戻ろうとするのです。後戻りを起こすとマウスピースが合わなくなり、作り直しが必要になる可能性もあるでしょう。
治療期間が延びる
マウスピースの装着時間が短いと歯が計画通りに動かず、マウスピースが合わなくなる可能性があります。
インビザラインのマウスピースは治療計画に沿って作製されます。治療計画と実際の歯の動きにズレが生じると、治療計画を修正し、マウスピースを作り直さなければならないケースもあるでしょう。
新しいマウスピースが届くまでの間は治療が進まず、大幅に治療期間が延びる可能性があるのです。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守るためには
インビザラインで理想の歯並びを手に入れるためには、マウスピースの装着時間を守ることが重要です。
しかし、慣れないうちは長時間の装着を負担に感じる方も少なくありません。
ここでは、マウスピースの装着時間を守るためのポイントをご紹介します。
・習慣化する
・スマートフォンアプリを活用する
・マウスピースケースを持ち歩く
・家族に協力してもらう
・歯科医師に相談する
それぞれ詳しく解説します。
習慣化する
インビザラインのマウスピースは基本的に食事と歯磨きのとき以外は装着して過ごすことになります。食事や歯磨きの直前に取り外し、すぐに取り付けることを意識して習慣化すれば、自然に装着時間を守れるでしょう。
スマートフォンアプリを活用する
装着時間を記録できるスマートフォンアプリを活用すれば、装着時間を意識できます。万が一装着を忘れても、リマインダー機能によって気づくことができるでしょう。
マウスピースケースを持ち歩く
外出先でマウスピースを紛失・破損すると、帰宅するまで何も装着せずに過ごすことになり、装着時間が短くなります。外出時にマウスピースケースを持ち歩くことで、マウスピースの紛失・破損を防げます。
前後のマウスピースも一緒に持ち歩いておけば、使用中のマウスピースにトラブルが生じても対処しやすいでしょう。
家族に協力してもらう
同居している家族に協力してもらうのも一つの方法です。食事や歯磨きのあとに声をかけてもらうことで、装着忘れを防げるでしょう。
歯科医師に相談する
装着時間に関する疑問や困りごとがあるときは、歯科医師に相談しましょう。原因に応じて、自分に合った対処法を提案してもらえる可能性があります。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守れなかったときは
インビザラインのマウスピースの装着時間を守れなかったときは、以下のように対処しましょう。
・歯科医師に相談する
・マウスピースの交換時期を調整する
・翌日の装着時間を延ばす
・ほかの治療法を検討する
それぞれ詳しく解説します。
歯科医師に相談する
装着時間を1日守れなかった程度であれば、治療に悪影響を及ぼすことはありません。
しかし、装着時間を守れない日が数日続いたときは、歯科医師に相談が必要です。自己判断で誤った対処をするとトラブルが生じ、治療期間が大幅に延びたり、マウスピースの追加が必要になったりする可能性があります。
装着時間を守れなかったときは、歯科医師に連絡して治療の進め方を相談しましょう。
マウスピースの交換時期を調整する
マウスピースの装着時間を守れなかったときは、マウスピースの交換時期を調整して様子をみることがあります。
インビザラインのマウスピース1枚で動かせる距離は最大0.25mmとわずかですが、歯が動いていない状態で次のマウスピースに交換すると痛みや違和感が生じたり、歯肉退縮の原因になったりするなどのトラブルが発生する可能性があります。
そのため、交換時期を予定よりも遅らせ、使用中のマウスピースでの歯の移動が完了してから次のものに交換します。自己判断で交換時期を調整すると治療に悪影響を及ぼす可能性があるため、装着時間を守れなかったときは歯科医師に相談しましょう。
翌日の装着時間を延ばす
マウスピースの装着時間を守れなかったときは、翌日の装着時間を延ばして様子をみることがあります。
ただし、装着時間を数日守れなかった場合は、後戻りが始まっている可能性があります。治療計画の修正が必要になることもあるため、自己判断せずに歯科医師に相談しましょう。
ほかの治療法を検討する
インビザラインのマウスピースは自分で取り外して食事や歯磨きを普段通り行えるのが大きなメリットですが、装着時間を自分で管理しなければなりません。自己管理が難しい場合は、ワイヤー矯正への変更を検討するのも一つの方法です。
ワイヤー矯正の矯正装置は固定式なので、自分で取り外すことはできません。食事や歯磨きは装置を装着したまま行わなければなりませんが、自己管理は不要です。装着時間を守れない方は、ほかの治療法について歯科医師に相談するとよいでしょう。
まとめ
今回は、インビザラインのマウスピースの装着時間が短いとどのようなリスクがあるのか解説しました。
インビザラインで歯並びを整えるためには、マウスピースを1日20〜22時間装着しなければなりません。インビザラインではマウスピースを装着することで歯に矯正力を加えているため、装着時間が守れないと計画通りに歯が動きません。
装着時間が短いと治療計画の修正やマウスピースの作り直しが必要になり、治療期間が長引いたり追加費用がかかったりする可能性があります。マウスピースの装着時間を守り、治療をスムーズに進めるためには、自分に合った管理方法を見つけることが大切です。
どうしてもマウスピースの装着時間を守れない場合は、固定式の矯正装置に切り替えることも検討したほうがよいかもしれません。マウスピースの装着時間でお困りの方は、歯科医師に相談してアドバイスをもらうとよいでしょう。
インビザラインを検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
小児矯正は痛いの?痛みが生じる場面と対処法を詳しく解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
子供のあいだに矯正治療で歯並びを綺麗にしてあげたいと考えても、痛みがあるのではないかと心配になる保護者の方は多いのではないでしょうか。痛みに子供が耐えられず矯正を続けられないと心配になるかもしれません。
ここでは、小児矯正の痛みについて解説します。痛みが生じる場面や対処法もご紹介するので、参考にしてください。
小児矯正は痛いの?
矯正治療というと痛みがあるというイメージがあるかもしれません。痛みの感じ方には個人差がありますが、小児矯正は痛みが少ない治療といえるでしょう。
大人は顎の骨の成長が完了しているため、矯正治療を開始した時に痛みが出やすいです。
しかし、子どもは顎の骨が柔らかいため、矯正による痛みを感じにくいとされています。歯が移動しやすいので、圧迫感や違和感も覚えにくいでしょう。
また、小児矯正は顎の成長に合わせて行われるため、矯正力を最小限に抑えられます。強い力をかけて歯を動かす必要がないので、強い痛みは感じないことが多いです。最初は違和感を覚えるお子さまもいますが、すぐに慣れるでしょう。
小児矯正中に痛みが生じる場面
小児矯正中で生じる痛みは、矯正力や装置が当たることが原因です。矯正中は、次のような場面で痛みが生じる可能性があります。
初めて矯正装置をつけたとき
矯正装置を初めてつけたときは痛みが出やすいです。今まで何もなかった口内に装置が入り、矯正力が加わるため、2〜3日は痛みを覚えるお子さまもいます。年齢が小さなお子さまほど、痛みを覚えやすいでしょう。
また、矯正の痛みではなく、矯正装置を装着する違和感や異物感を訴えるケースもあります。こうした症状も、1週間も経てば慣れていくことが多いです。
矯正装置が粘膜に当たる
装着している矯正装置が、頬の内側や舌、唇などに当たり、痛みを覚えることがあります。とくにワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーなどの部品が頬や舌に擦れて傷ついてしまい、口内炎などを起こしやすいです。
矯正装置が当たる痛みは数日で解消されることが多いですが、痛みに我慢できない場合や、痛みが改善しない場合には歯科医院へご相談ください。専用のワックスを使用するなど、調整が可能です。
矯正装置の調整後
矯正治療中は、歯の動き方によって途中で装置を調整することがあります。矯正装置の調整後には、痛みが現れやすいでしょう。
歯を正しい位置へ動かすために装置を調整するため、歯に新たな力が加わることが痛みの原因です。調整後から数日間は、硬いものを食べたタイミングなどで痛みが増しやすくなります。
小児矯正の装置によって痛みは異なる?
矯正装置ごとに歯にかかる力は異なるため、痛みが出る度合いは異なります。必ず痛みが出るというわけではありませんが、小児矯正の装置ごとの痛みを確認しましょう。
ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットという留め金を付け、ワイヤーで歯に力を加えながら動かしていく矯正装置です。歯全体に力が加わるため、矯正装置の中でも痛みを感じやすいといわれています。
装置の装着直後や、ワイヤーの調整後には痛みを感じやすいでしょう。ブラケットやワイヤーなどの部品が粘膜に当たることで痛みが生じるケースもあります。
マウスピース矯正
透明のマウスピースを装着することで矯正する方法です。マウスピースは1〜2週間ごとに新しいものへ交換していきます。
マウスピース矯正ではワイヤーなどの刺激を受けることがないため、比較的痛みを覚えにくい矯正治療とされています。
ただし、装着から数日間は締めつけ感を覚えることがあります。食事や歯磨きの際にはマウスピースを取り外せるため、制限も少ない矯正方法と言えるでしょう。
拡大装置
上の奥歯にバンドを取り付けて、太い針金のワイヤーによって上顎を横へ広げる矯正装置です。強い力がかかるため、装着から数日間は奥歯に痛みを感じることが多いです。徐々に痛みは緩和されていきます。
食事の際に痛みや違和感を覚えやすいため、硬いものや弾力のある食べ物は避けるべきでしょう。
顎外固定装置
顔の外に装置の多くが出ているタイプで、ヘッドギアや上顎前方牽引装置(MPA)などが該当します。奥歯や前歯が痛むことがありますが、数日で痛みは気にならなくなるでしょう。
床矯正装置
取り外しができる入れ歯のような形をしている矯正装置で、顎を広げるために利用されます。永久歯が生えるスペースを作る目的で使用するため、永久歯が生える時期や、顎が成長する時期に行います。
比較的痛みは少ない治療と言われています。
顎間ゴム
ワイヤー矯正の補助として、上の歯と下の歯に渡るように引っ掛けるゴムです。矯正をスムーズに進める効果があります。
顎間ゴムをかけると歯に強い力が加わるため、ゴムをかけている歯に痛みが出やすいです。慣れると痛みは次第におさまっていきますが、痛みが強い場合は歯科医師に相談してゴムの種類を調整してもらいましょう。
小児矯正中の痛みが続く期間
小児矯正の期間は1年~2年半程度であり、その期間中ずっと痛みが続くわけではありません。矯正装置を初めて装着した日や、装置の調整を行った日から、2~3日で痛みはおさまります。
装置が口内で当たっている場合は、調整する必要があるかもしれません。触れ続けていると粘膜が傷つく可能性もあるので、必ず歯科医師に相談しましょう。
全く痛みを感じない子どももいるなど、痛みの出方には個人差があります。
小児矯正中に痛みがあるときの対処法
小児矯正の治療中にお子さまが痛みを訴える場合には、以下の方法で対処しましょう。
硬い食べ物や弾力のある食べ物は避ける
硬い食べ物や弾力のある食べ物は、歯に負担がかかるため痛みが出やすいです。
おせんべいやフランスパン、リンゴなどの硬い食べ物は避けましょう。弾力のあるお肉を食べる際には小さく切ってあげてください。グミやガムなど、噛む回数が増えるお菓子も避けるべきです。
痛みがある時には、できるだけ柔らかい食べ物を選びましょう。
痛み止めを飲む
矯正治療中に痛みが強くてつらいという場合には、痛み止めを飲むのも手段のひとつです。
ただし、用法・容量をしっかり守るようにしましょう。ドラッグストアなどで売られている市販の痛み止めは、可能であれば避けてください。炎症を抑える成分が入っている場合、歯の移動や顎の拡大がうまく進まない可能性があります。
常用しなければ問題ありませんが、痛みが強い場合は歯科医師に相談しましょう。
歯科医院へ相談する
痛みが続く場合や痛みが強い場合には、歯科医師へご相談ください。矯正装置が口内に当たっている場合であれば、専用のワックスで保護をすれば痛みを防ぐことができます。
また、装置が破損して口内を傷付けているような場合や、誤った方向へ力が加わって痛みが出ているような場合もあります。こうした場合はご自宅で調整することはできないため、歯科医師に調整してもらいましょう。
気付かない間にお子さまが矯正装置を触って装置がずれているケースもあります。痛みを訴える場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
まとめ
小児矯正は大人の矯正に比べると痛みは少ないですが、矯正方法によって痛みの出やすさは異なります。マウスピース矯正は痛みが少ない治療とされていますが、対応できない症例もあります。
矯正の開始直後は痛みや違和感を覚えることが多いですが、数日で慣れることが多いです。痛みが続く場合や、強い痛みを訴えるような場合には、矯正装置に何らかの問題が生じている可能性があります。そうした場合は、できるだけ早く歯科医院へご相談ください。
小児矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
インビザライン矯正後に起こる「後戻り」とは?原因と対処法を解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザライン矯正後、歯並びが元の状態に戻ってしまうことがあり、それを後戻りといいます。長い治療期間をかけて少しずつ動かした歯が、なぜ戻ってしまうのでしょうか。
今回は、後戻りが起こる原因と防ぐための方法を解説し、実際に後戻りしてしまった際の対処法をご説明します。
インビザライン矯正後に起こる「後戻り」とは?
インビザライン矯正に限らず、矯正治療は計画通りに歯が動き、歯並びや噛み合わせが整ったら終わりというわけではありません。その後に治療期間と同程度の保定期間があり、この期間はリテーナー(保定装置)を装着する必要があります。
保定期間を設けているのは、治療後そのままにしていると歯が元の歯並びに戻ってしまう、後戻りという現象が起こることがあるからです。
後戻りにも程度があり、最後に使用していたマウスピースをしばらく装着すれば元に戻る場合もあれば、ほとんど初めから治療をやり直さなくてはいけないこともあります。
後戻りが起きてしまう理由は、矯正治療直後の歯を支えている骨は不安定な状態だからです。歯の根と歯茎の間にある歯根膜(しこんまく)が、元の状態に戻ろうとするのです。
何も装着せず放置しておくと、いつの間にか歯並びが元に戻ってしまうことがあります。
インビザライン矯正後に後戻りが起こる原因
インビザライン矯正後、保定が不十分であった場合は時間の経過とともに後戻りします。また、リテーナーを装着していても、以下のようなケースでは後戻りすることがあります。
歯並びに悪影響を及ぼす癖が改善されていない
片側のみで噛む、頬杖をつく、指を噛む、舌で歯を押すといった、歯並びに悪影響を及ぼす癖が矯正治療後も残っている場合は、後戻りしやすくなります。意識してそのような癖を直す必要があるでしょう。
矯正治療後に顎が成長したため
顎の成長は、歯並びに大きな影響を及ぼします。通常、顎の骨は6~12歳頃に急激に成長し、20歳頃には止まります。
しかし、人によっては20歳をすぎても顎が成長します。その前に矯正治療をした場合は整えた歯並びが乱れることがあるのです。
また、親知らずが生える際に十分なスペースがないと、前にある歯を押すように生えることもあります。そうすると、歯並びが乱れてしまうでしょう。
歯周病により顎の骨が溶かされたため
歯周病が進行すると、顎の骨が溶かされます。歯や歯茎が不安定な状態になり、徐々に動いて後戻りすることがあるのです。
矯正治療前より悪い状態になることもあるので、治療中だけでなく治療後も口腔内のケアはしっかり行いましょう。
強引に抜歯せずに治療したため
すべての歯がきれいに並ぶスペースがない場合は、抜歯してスペースを作って治療することがあります。
しかし、患者さまによっては「どうしても健康な歯を抜きたくない」と思うこともあるでしょう。そのため、本来は抜歯しなくてはいけない状態でも、抜歯をせずに強引に治療を行うケースがあります。
歯を並べるスペースが足りないのに強引に歯を詰め込むように治療すると、後戻りしやすくなります。骨格に問題があり外科手術が必要なのに、外科手術をせず矯正した場合も後戻りしやすいです。
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐためには
時間と費用をかけて矯正治療をしたのに、後戻りするのは避けたいと思う方が多いでしょう。ここからは、後戻りを防ぐためのポイントを解説します。
保定期間はリテーナーを正しく装着する
特に矯正治療が終わった直後は、リテーナーを正しく装着する必要があります。保定期間は治療期間と同程度とする歯科医院が多く、リテーナーの装着時間が長いので面倒に感じる方もいるでしょう。
しかし、保定期間中も決められた時間リテーナーを装着しなければなりません。後戻りして再び治療するほうが大変なので、リテーナーは正しく装着してください。
装着しやすいリテーナーを選ぶ
リテーナーは、大きく分けて3種類あります。患者さまのライフスタイルに合わせて選びましょう。
ワイヤー型
固定式のワイヤーのリテーナーで、歯の裏側に装着します。自分では外せないため、1日中装着し続けることになります。
歯を直接押さえているため、効果は高いといえるでしょう。歯磨きの際は、ワイヤーの周囲をしっかり磨き、清潔に保つ必要があります。
リテーナーを取り外すのが面倒な方や、目立たないリテーナーを選択したい方に選ばれることが多いです。
プレート型
歯の内側にあるプレートと、外側にある細いワイヤーで歯を挟むように装着するリテーナーです。装着したばかりの頃は発音しにくいと感じる方もいますが、しばらくすると慣れるでしょう。フィット感があるので、噛みやすいです。
歯の前にでるワイヤーは、透明や白いものなど目立ちにくいものも選択できることがあります。取り外しができるため、装着時間を守ることが大切です。
マウスピース型
インビザラインのマウスピースと同じように、透明なマウスピース型のリテーナーです。装着していても目立たないので、人前で話をする方に向いているかもしれません。
歯並びを維持しやすいですが、噛み合わせを安定させたい方、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方には不向きです。
歯並びに悪影響を及ぼす癖を直す
片側だけで物を噛む、頬杖をつくなど、歯並びに悪影響を及ぼす癖は後戻りの原因になります。自分でも気づかずに無意識にしていることもあります。
日常生活を見直して、そうした癖がある場合は意識して改善しましょう。
毎日のセルフケアを徹底し、定期検診を受ける
歯周病が進行すると顎の骨が溶けて歯が動き、後戻りすることがあります。食後のセルフケアを徹底し、口内を清潔に保ちましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使用するとしっかり汚れを落とせます。
また、定期検診に通い、お口のクリーニングを受けることも歯周病予防には欠かせません。必要に応じて、歯質を強くするフッ素を塗布してもらうのもよいでしょう。
無理のない治療計画を立てる
歯を削ったり、抜歯をしたりすることに抵抗を感じる方も少なくありません。
しかし、歯が並ぶ十分なスペースがないのに強引に治療を進めると、後戻りする可能性が高まります。担当の歯科医師と相談し、無理のない治療を選択しましょう。
インビザライン矯正後に後戻りを起こしたときは
インビザライン矯正後に後戻りしてしまったとき、どのように対処すべきなのでしょうか。実際に後戻りした際の対処法を解説します。
保定装置を正しく装着する
軽度の後戻りの場合は、リテーナーを正しく装着し続ければ改善できることがあります。また、最後に使用した治療用のマウスピースを使用して改善を図ることもあります。
いずれにしても、どの程度後戻りしているかは患者さま自身では判断できません。後戻りしているように感じたときは、歯科医師に相談してください。
再治療をする
大きく後戻りしてしまった場合、リテーナーを装着しただけでは改善できないかもしれません。再びインビザラインのマウスピースを装着するか、ワイヤー矯正に切り替えて再治療を行います。
再治療の期間や費用は、後戻りの程度によって異なります。
まとめ
矯正治療によって歯が計画通りに動いても、そのまま何もしないと歯は自然と元の位置に戻ろうとします。そのため、顎の骨の状態が安定するまでリテーナーを装着する必要があります。
保定は矯正治療にかかった期間と同程度とする歯科医院が多いです。長いと感じるかもしれませんが、必ず歯科医師の指示に従ってリテーナーを装着しましょう。
虫歯や歯周病を予防し、歯並びに悪影響を及ぼす癖を直すことも大切です。
矯正治療後に後戻りしていると感じたときは、歯科医師に早めに相談しましょう。後戻りしたとしても、軽度であればリテーナーを正しく装着するだけで改善できることがあります。
インビザライン矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
小児矯正は何歳から何歳まで?小児矯正を検討すべき症例とは?
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
子どもの矯正治療である小児矯正について「何歳からはじめたらいいの?」「どんな歯並びの場合、相談すべきなの?」といった質問を受けることがあります。小児矯正は限られた時期だけにできる治療なので、保護者の方は正しい知識をもつことが大切です。
今回は、小児矯正で対応できる年齢や症例について解説し、小児矯正のメリットやデメリットについてもお話しします。
小児矯正は何歳から何歳まで?
小児矯正は成長期の子どもに対して行う矯正治療のことをさします。子どもの場合、乳歯が生えてきてやがて永久歯に生え変わり、すべての歯が永久歯になって大人と同じ状態になります。
成長の段階ごとにアプローチの方法が異なるのが小児矯正の大きな特徴です。段階に合わせて0期治療、1期治療、2期治療と治療内容がわけられています。
それぞれの対象年齢と、治療内容は以下のとおりです。
0期治療
すべての歯が乳歯の子どもを対象とした矯正治療で、年齢の目安は3~5歳です。噛み合わせの改善や、指しゃぶりや口呼吸などの歯並びに悪影響を及ぼす口周りの癖を改善します。
1期治療
永久歯への生え変わりが始まっており、乳歯と永久歯が混在している子どもを対象とした矯正治療です。年齢の目安は6歳~12歳です。
この時期に、顎の骨が小さいため将来的に永久歯が並びきらないと判断された場合は、成長を利用して顎の骨を広げてスペースをつくる治療をします。受け口や出っ歯の治療もこの時期に行うケースが多いです。
2期治療
すべての永久歯が生えそろった後に行う治療のことで、対象年齢13歳以降とされています。治療内容は成人矯正と同じです。
0期治療や1期治療をしている場合でも、2期治療が必要なケースもあります。その場合は、2期治療のみを行うよりも治療期間が短くなることが多いです。
小児矯正の期間はどれくらい?
小児矯正の治療期間の目安は、それぞれ以下のとおりです。患者さまのお口の状態や治療を開始したタイミングにもよるので、目安として参考にしてください。
・0期治療:1~2年程度
・1期治療:1~3年程度
・2期治療:1~3年程度
矯正治療によって計画通りに歯が動いた後に、治療にかかったのと同程度の保定期間が必要です。歯は自然と元の位置に戻ろうとするので、保定装置(リテーナー)を装着して固定しなければなりません。
小児矯正を検討すべき症例とは?
子どものうちから矯正治療が必要な症例はどのようなものなのでしょうか。具体的な症例は、以下の通りです。
受け口
受け口とは、本来の噛み合わせと逆になっている状態のことです。反対咬合とも呼ばれています。通常、歯が噛み合った時は上の歯が下の歯を軽く覆います。
しかし、受け口の場合は下の歯が上の歯よりも前に出ます。受見た目がよくないだけではなく、食べ物が噛みにくいというデメリットがあります。
出っ歯
出っ歯とは、前歯がでているように見える、あるいは実際にでている状態をさします。日本人には比較的多い症状です。
指しゃぶりや口呼吸など、口周りの悪い癖によって出っ歯になってしまうことがあります。そうした場合は、トレーニングや矯正治療によって改善することが可能です。
前歯が噛み合っていない
奥歯が噛み合っている時に、前歯が噛み合っていない状態のことを開咬(かいこう)といいます。この場合、前歯から息がもれてしまうため、発音に支障がでてしまうこともあります。
指しゃぶりや口呼吸など、口周りの悪い癖が原因となるケースが多いです。
噛み合わせが深い
奥歯を噛みしめた際、下の前歯がほとんど見えないほど、下の前歯を覆っている状態のことを過蓋咬合(かがいこうごう)といいます。早い時期に乳歯の奥歯を失ったことが原因になるケースが多いです。
顎の動きに支障がでるため、顎の関節や歯茎に痛みがでることもあります。早期に治療を始めるべき症例と言えるでしょう。
噛み合わせの一部が逆になっている
通常は下の歯は上の歯に覆われますが、一部の歯の噛み合わせが逆になっているのが交叉咬合(こうさこうごう)です。成長と共に顎が徐々に曲がってしまうこともあり、大人になって治療すると外科矯正が必要なこともあります。
小児矯正のメリット
子どものうちに矯正治療を始めると、さまざまなメリットがあります。
抜歯せずに歯を整えられる可能性が高くなる
成人矯正の場合は、永久歯への生え変わりも顎の骨の成長も終わっているので、顎の骨を広げてスペースをつくることはできません。そのため、歯を動かしただけでは歯を並べることが難しい場合は、抜歯することになります。
成長期のうちに矯正治療を開始すれば、顎の骨を広げる治療も可能です。矯正治療によって健康な歯を失う可能性は低くなります。
虫歯や歯周病のリスクを軽減できる
歯並びが悪いと歯磨きがうまくできない箇所が増えてしまうので、それだけ磨き残しが生じやすくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうでしょう。
子どものうちに歯並びを整えておけば、虫歯や歯周病になりにくい口内環境に整えられます。
治療期間を短縮できることがある
小児矯正からはじめても、歯並びの状態によっては成人矯正が必要なケースもあります。
しかし、事前に小児矯正をして永久歯が並ぶスペースを確保できていれば、何もしていない状態よりはスムーズに治療が進みます。ある程度歯並びが整っていることも多いので、大きく歯を動かす必要はないでしょう。
また、小児矯正から治療を受けている場合、成人矯正の費用を割引する歯科医院が多いです。継続して治療を受ければ、経済的な負担も減らせるかもしれません。
外科手術のリスクを低減できる
成人矯正では、骨格によっては顎の形まで治療する必要があり、その場合は外科手術を行うこともあります。小児矯正では顎の骨の成長をコントロールできるため、外科手術を避けられる可能性が高いです。
早期に口周りの悪い癖を改善できる
口呼吸、指しゃぶり、頬杖など、歯並びに悪影響を及ぼす癖は、早いうちに改善することが大切です。小児矯正では、そうした口周りの悪い癖にアプローチするトレーニングも行います。
歯並びに悪影響を及ぼす癖が改善されることで、成人矯正の必要がなくなることもあるでしょう。
早いうちにコンプレックスを解消できる
大人になってからでも矯正治療は可能ですが、治療が遅くなればそれだけ歯並びや噛み合わせが悪い状態で過ごす期間は長くなります。歯並びが悪いとコンプレックスに感じることもありますので、早いうちに改善したほうがいいでしょう。
小児矯正のデメリット
メリットの多い小児矯正ですが、以下のようなデメリットもあります。
子どものモチベーションの維持が重要
特に小さい子どもの場合、小児矯正の意義を本人が認識することは難しいです。矯正装置を装着したり、トレーニングしたりするのを嫌がってしまう子どもも非常に多いです。
お子さまの歯並びを改善するためには、お子様はもちろん保護者の方の協力も欠かせないでしょう。取り外しできる装置を使用する場合や、自宅でのトレーニングが必要な場合もありますが、協力して取り組むことが重要です。
お子さまが前向きに矯正治療を続けられるようサポートしてあげる必要があるでしょう。
見た目が一時的に悪くなる
歯が動いている最中は、一時的に歯並びが乱れたように見える時があります。また、矯正装置によっては口を開けた際に目立ってしまい、それが気になる子どももいるでしょう。
1期治療で終わらないこともある
1期治療では、直接歯を動かす治療は基本的にしません。歯がきれいに並ぶための土台を整える治療と考えたほうがよいでしょう。
そのため、歯並びの乱れが完全に改善されるとは限りません。1期治療を終えても、その後2期治療が必要になるケースもあります。
しかし、多くの場合、1期治療をしていると2期治療の治療期間は短くなります。土台が整っているので、微調整で歯並びが改善されることが多いためです。
治療中は虫歯のリスクが高くなる
固定式のワイヤー矯正の場合は、装置の周囲の歯磨きが難しいため、虫歯のリスクが高まってしまいます。治療中のセルフケアは徹底しましょう。
まとめ
小児矯正には、子どもの成長に合わせて段階があります。すべての歯が永久歯に生え変わるまでの12歳頃までは1期治療にあたり、顎の骨にアプローチする治療も可能です。13歳以降からの2期治療は成人矯正と同じ内容を行います。
受け口、出っ歯、噛み合わせに問題があるといったケースは、成長段階で行える治療内容が変わります。早めに歯科医院に相談し、お子様にあったタイミングで治療を始めましょう。
小児矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。